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2026.8.24

公開|

2026.8.24

【2026年版】自治体SNS業務委託の受託方法|価格の配点は5点以下、勝負は企画提案

自治体のSNS運用・キャンペーン業務は公募型プロポーザルで発注される例が多く、その評価基準表は応募前に公開されています。

この記事では、実際に公開されている3件の評価基準表を取り寄せて配点を分解したうえで、参加資格の準備から契約条件までを、SNSキャンペーンを4,000件以上支援してきた「キャンつく」を提供する株式会社ピクルスが解説します。

「入札は結局いちばん安い会社が勝つのだから、うちの単価では戦えない」「行政の実績がないから、そもそも土俵に上がれない」「公告を見に行っても、何を評価されるのかが読めない」——そんな受け止め方をしている代理店・制作会社の方は、この記事を読み進めることで見方が変わるはずです。

なお本記事は、募集中の案件一覧ではありません。受注戦略と提案設計を解説する記事です。個別の案件は各自治体の入札・公募ページでご確認ください。

自治体のSNS業務委託には3つの入口がある

自治体との契約方法は地方自治法で4種類に限定されており、SNS業務委託の実務上の入口は、一般競争入札・公募型プロポーザル・少額随意契約の3つに分かれます。

地方自治法第234条第1項は、契約方法を一般競争入札・指名競争入札・随意契約・せり売りの4つに限定しています。そして同条第2項には、こう書かれています。

前項の指名競争入札、随意契約又はせり売りは、政令で定める場合に該当するときに限り、これによることができる。

つまり一般競争入札が原則で、それ以外は例外として政令に定めがあるときだけ使える、という建て付けです。

第3項では、競争入札に付す場合は「契約の目的に応じ、予定価格の制限の範囲内で最高又は最低の価格をもつて申込みをした者を契約の相手方とする」と定めています。自治体が発注する側の契約なら「最低」、つまり安いほうが落札します。

ただし同項にはただし書きがあり、支出の原因となる契約については、政令の定めにより最低価格の申込者以外を相手方にできるとされています。これを受けて地方自治法施行令第167条の10の2が総合評価一般競争入札を定めており、価格だけでなく「価格その他の条件が最も有利なもの」を落札者にできます。また同令第167条の10には、低入札価格調査や最低制限価格の仕組みもあります。

したがって正確には、競争入札では最低価格落札が基本だが、総合評価方式などの例外があるということになります。

一般競争入札:公告された参加資格を満たせば参加できる

予定価格の範囲内で最も安い価格を提示した事業者が落札する方式です。ただし「誰でも参加できる」わけではなく、参加資格は案件ごとに設定されます。

地方自治法第234条第6項は「競争入札に加わろうとする者に必要な資格」を政令で定めるとしており、実際の公告では入札参加資格者名簿への登録、営業年数、同種業務の実績、所在地、財務状況、情報セキュリティ関連の認証などが条件として設定されます。

SNS領域でこの方式が使われるのは、業務内容が定型化しているケースです。たとえば既存アカウントの保守運用のみ、印刷物の制作のみ、といった「何をやるかがすでに確定していて、あとは誰がいくらでやるか」だけの案件です。

価格で決まるため、単価の高い代理店にとっては不利な土俵になります。逆に言えば、この土俵にだけ目を向けていると「自治体案件は安売り合戦だ」という結論になります

公募型プロポーザル:企画提案の内容で受託者を選ぶ

自治体が課題を提示し、各社が企画を提案して審査委員が採点する方式です。SNS運用やキャンペーン企画は、この方式で募集される例が複数あります。

本記事のメインテーマもここです。次章から、実際の評価基準表を分解していきます。

少額随意契約:一定額以下なら競争入札を経ずに契約できる

政令が定める額の範囲内で、各自治体が規則で定めた額までは、競争入札にかけずに契約できます。

根拠は地方自治法施行令第167条の2第1項第1号です。条文は次のようになっています。

売買、貸借、請負その他の契約でその予定価格……が別表第五上欄に掲げる契約の種類に応じ同表下欄に定める額の範囲内において普通地方公共団体の規則で定める額を超えないものをするとき。

重要なのは太字の部分です。政令の別表第5に書かれている額は上限であって、実際にいくらまで随意契約にできるかは、各自治体が規則で定めます。政令上限より低い額を設定している自治体もあります。

また「随意契約=完全に非公開」でもありません。少額随契でも、オープンカウンター(公開見積合わせ)や電子見積合せといった、参加を広く募る運用を採る自治体があります。個別の公告が出ないことが多いため通常の入札公告一覧では見つけにくい、というのが実態に近い表現です。

【一次データ】公募型プロポーザル3件の配点表を分解する

検証した3件では、価格に関する項目の配点は0〜5点にとどまり、企画提案が全体の6割以上を占めていました。

今回検証した3件では、評価基準表が募集要項と一緒に公開されていました。何にどれだけの点が振られているかが、応募前からわかる状態です(すべての案件で公開されるとは限らず、説明会後に配布される案件もあります)。

にもかかわらず、この配点表を読み込まずに提案書を作っている会社が少なくありません。ここを読むだけで、提案の力の入れどころが変わります。

検証した3案件

広島市・三島市・越前市の3件。いずれも評価基準表が募集要項と一緒にPDFで公開されていました。

発注者

業務名

予算規模

公開資料

広島市

令和8年度SNS活用プロモーション業務

記載なし(価格の評価項目なし)

案件ページ(受託候補者特定基準・審査結果を掲載)

三島市

SNS活用プロモーション業務委託

提案限度額1,800,000円(税込)

案件ページ(実施要領・仕様書・評価基準を掲載)

越前市(紫式部プロジェクト推進協議会)

紫式部プロジェクト推進事業メディア戦略業務

契約上限6,000,000円(税込)

案件ページ(実施要領を掲載)

以下の配点はいずれも、上記の案件ページで公開されている評価基準表・実施要領・仕様書に基づいています(2026年8月21日確認)。
各資料の直接のURLは記事末尾の出典に記載しました。

配点構造の比較|価格は5点以下、企画は6割以上

3件とも価格に関する項目は5点以下でした。一方で企画提案の項目1つで15点や25点が動きます。

以下の分類は、各要項の評価項目を本記事で整理し直したものです。3件で項目の立て方が異なるため、同じ基準で並べていない点にご注意ください。

評価軸

広島市

三島市

越前市

満点

100点

155点

150点

価格・経費に関する項目

項目なし(0点)

見積額 5点(3.2%)

所要経費の妥当性 5点(3.3%)

実績(単独で切り出せる分)

類似事業等の業務実績 5点(5.0%)

業務実績 20点(12.9%)

体制・知見・実績が一体で30点のため算出不可

企画提案(本記事の分類)

85点(85.0%)

100点(64.5%)

115点(76.7%)

広島市にいたっては価格の評価項目そのものが存在しません。三島市は「提示見積額が低額に抑えられているか」で5点、越前市は「所要経費は明らかになっており、妥当性があるか」で5点です。三島市は安いほど加点される価格点ですが、越前市は「妥当性」を見る項目であり、安ければ高得点とは限りません。性格が違う点は押さえておく必要があります。

いずれにせよ、価格を下げて動かせる点数の上限は5点です。この3件では、値引きだけで企画点の差を逆転できる設計にはなっていなかったということです。

広島市:企画提案85点、単項目の最大は「キャンペーンの実施」15点

100点満点のうち85点が企画提案に振られており、実績にあたる項目は5点で全体の5%にすぎません。

大項目

配点

1. 業務体制、類似事例及び業務スケジュールの内容(1-1体制5/1-2実績5/1-3スケジュール5)

15点

2. 企画提案の内容

85点

企画提案85点の内訳を見ると、力点が明確です。

小項目

配点

2-1 実施方針等

5点

2-2 SNS漫画のコンセプト・テーマ・展開イメージ

10点

2-3 制作者の起用人数・制作本数・属性

10点

2-4 インプレッション数・エンゲージメント率と増加策

5点

2-5 記事投稿の企画構成

5点

2-6 投稿案(写真・記事・ハッシュタグ)

10点

2-7 投稿頻度

5点

2-8 SNSを活用したキャンペーンの実施

15点

2-9 Instagram広告の実施

5点

2-10 アカウントの保守及び緊急時の対応

5点

2-11 効果検証

5点

2-12 その他効果的な取組

5点

単項目で最大の配点は「SNSを活用したキャンペーンの実施」の15点です。

この項目の評価基準には、回数と内容が魅力発信につながるかに加えて、「フォロワー数増の目標とその根拠は納得できるものとなっているか」と書かれています。目標値を置くだけでなく、その根拠まで採点対象です。

また「2-4」の評価基準には、1投稿当たり30万インプレッション数を目指すことという具体的な水準が明記されていました。目標値が要項の側から提示されているケースです。

審査結果も公開されています。提案者は4者、第2次審査の平均得点は最優秀提案者が82.8点、次いで65点、57.2点、残り1者は第1次審査を通過していません。1位と2位で17.8点、1位と3位では25.6点の開きがあります。

ただし、公表されているのは総合得点のみで、どの評価項目で差がついたかは公開されていません。「企画で差がついた」と断定できるデータではない点は、正確に押さえておきます。

審査委員は5名で、経済観光局観光政策部長、観光プロモーション担当課長、企画総務局広報課長、広域都市圏推進課長、地域産業振興課長。全員が広島市の職員で、外部有識者は入っていません。

三島市:単項目の最大は「投稿内容は魅力的か」の25点

各項目に係数がかけられており、係数5がついているのは「投稿内容は魅力的か」の1項目だけです。

一次審査(書面)50点と二次審査(プレゼン)105点の合計155点満点という構成です。

一次審査(書面)計50点

審査項目

素点

係数

評定点

業務実施体制

5

×3

15点

スケジュール

5

×3

15点

業務実績

5

×4

20点

二次審査(プレゼン)計105点

審査項目

素点

係数

評定点

ターゲット設定

5

×1

5点

投稿予定本数

5

×3

15点

投稿頻度

5

×3

15点

投稿内容は魅力的か(誘客促進・消費額増大につながるか)

5

×5

25点

動画の尺

5

×1

5点

市職員が自走できる仕組み

5

×1

5点

インフルエンサーの活用

5

×1

5点

その他のアピールポイント

5

×2

10点

広告予算額

5

×1

5点

広告戦略(時間・時期・範囲)

5

×1

5点

KPI(閲覧数・いいね数・シェア数・フォロワー数等)

5

×1

5点

見積額(低額に抑えられているか)

5

×1

5点

係数5の「投稿内容は魅力的か」には、着眼点として「市内での誘客促進及び消費額増大につながる提案となっているか」と書かれています。つまり、きれいな写真や動画をつくること自体ではなく、それが人を動かして市内でお金を使わせるところまで設計されているかを見にいく、という宣言です。

さらに三島市は、選定方法が合計点ではありません。実施要領にはこう書かれています。

各委員は、「評価基準」における採点の合計点を各提案者の点数とし、当該各提案者の点数の高い者から順に、各提案者に順位を付す。……第1順位とした委員の人数が最も多い提案者を契約の相手方の候補者として選定する。

「何人の委員から1位をもらえたか」で決まる方式です。全員から平均的に2位をもらうより、複数の委員に刺さって1位を取るほうが有利になります。万人受けを狙って企画を丸めると不利に働きうる設計です。

越前市:企画関連が115点、価格・経費は5点

同じ自治体プロモーション業務でも、SNSキャンペーンではなくメディアリレーション・パブリシティが中心の案件です。

評価項目

配点

体制・知見・専門知識・連絡調整体制・過去の実績

30点

アプローチ活動方針・話題性・戦略的な仕掛け・実効性

75点

タイアップ媒体の訴求力・素材や切り口

30点

露出件数・広告換算額の目標設定

10点

所要経費の妥当性

5点

上の表で「企画提案115点」としたのは、75点+30点+10点を本記事でまとめたものです。要項上「企画提案115点」という区分があるわけではありません。業務の性質によって評価軸が変わることがわかります。

3件から言えること

価格では差がつかず、実績も決定打ではなく、単項目の最大配点はいずれも企画の中身そのものでした。

  1. 価格・経費に関する項目は0〜5点。値引きで動かせる幅は限定的

  2. 実績の配点は、切り出せた2件で5.0%と12.9%。無視できないが決定打ではない

  3. 企画提案が全体の6割以上を占める

  4. 単項目の最大配点は、いずれも企画の中身そのもの(広島市はキャンペーンの実施15点、三島市は投稿内容の魅力25点、越前市はアプローチ活動方針75点)

もちろん3件は全国の自治体案件のごく一部であり、これがすべての自治体に当てはまると一般化はできません。工事や物品調達では当然、構造がまったく違います。

ただ、SNS運用やプロモーションといった企画型の業務で、価格が主戦場になっていない案件が現に複数存在することは、公開されている要項から確認できる事実です。

配点が最も重い「キャンペーンの企画」部分を押さえたい方は「行政プロポーザル案件向け|提案書にそのまま使えるInstagramキャンペーン提案ガイド」をダウンロード

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なぜ価格の配点が小さいのか|プロポーザルは随意契約の相手を決める手続き

公募型プロポーザルは入札ではなく、随意契約の相手方を選ぶための手続きだからです。

地方自治法は一般競争入札を原則としていました。なぜプロポーザルでは価格がほとんど評価されないのか。越前市の実施要領には、契約方式がはっきり書かれています。

受託候補者を特定した場合は、見積書を徴収し、予定価格の範囲内であれば、地方自治法施行令第167条の2第1項第2号の規定により、随意契約を締結するものとする。

つまりプロポーザルは、随意契約の相手方を決めるための選定手続きです。契約そのものは競争入札ではなく随意契約として結ばれます。

施行令第167条の2第1項第2号は「その性質又は目的が競争入札に適しないものをするとき」という規定です。企画力やクリエイティブの質で成果が大きく変わる業務は、価格の高低だけで相手を決めるのに適さない。だから競争入札でなくてよい、という整理になっています。

ただし誤解しないでいただきたいのは、この条文が「価格の配点を小さくしなさい」と定めているわけではないことです。配点をどう置くかは各自治体の設計です。実際、越前市の要領も「見積書を徴収し、予定価格の範囲内であれば」と書いており、金額が予定価格を超えれば契約に至りません。価格が無視されるわけではなく、順位づけの主軸ではなくなるということです。

この構造を理解しているかどうかで、提案書の作り方が変わります。入札だと思っていると、どうしても「いくらで出すか」に意識が向きます。しかし実態は、企画内容を主軸に選ぶと自治体側が宣言している場です。ここで価格を主戦場にするのは、相手が用意した土俵から降りているのと同じことになります。

2025年4月の政令改正で、少額随意契約の上限額が2倍になった

業務委託の上限が、都道府県・指定都市で200万円、市区町村で100万円に引き上げられました。

2025年(令和7年)4月1日、地方自治法施行令の別表第5が改正され、少額随意契約の政令上の上限額が引き上げられています。

契約の種類

都道府県・指定都市

指定都市を除く市区町村

一 工事又は製造の請負

250万円 → 400万円

130万円 → 200万円

二 財産の買入れ

160万円 → 300万円

80万円 → 150万円

三 物件の借入れ

80万円 → 150万円

40万円 → 80万円

四 財産の売払い

50万円 → 100万円

30万円 → 50万円

五 物件の貸付け

30万円 → 50万円

30万円 → 50万円

六 前各号に掲げるもの以外のもの

100万円 → 200万円

50万円 → 100万円

出典:総務省「地方自治法施行令別表第五の改正について」

SNS業務委託が該当するのは「六 前各号に掲げるもの以外のもの」

役務の提供にあたる業務委託はこの区分で、上限が2倍になりました。

SNSの運用代行、キャンペーンの企画運営、コンテンツ制作の委託はいずれもここに分類されます。都道府県・指定都市で100万円から200万円へ、市区町村で50万円から100万円へ引き上げられました。

ただし「どの自治体でも100万円まで直接発注できる」わけではない

政令の額は上限であり、実際にいくらまで随意契約にできるかは各自治体が規則で定めます。

前章で引用したとおり、条文は「別表第五……に定める額の範囲内において普通地方公共団体の規則で定める額」です。

  • 政令の額は上限であり、各自治体は規則でこれより低い額を定めることができます

  • 政令が改正されても、自治体が規則を改正しなければ運用額は変わりません

  • 少額随契であっても、複数者からの見積徴取や公開見積合わせを義務づけている自治体があります

したがって実務では、狙う自治体の契約規則と随意契約ガイドラインを確認する必要があります。多くの自治体がウェブで公開しています。

それでも、この改正が受託側にとって意味すること

公告を待たずに提案を持ち込む価値が上がり、小さく1本受けて実績をつくる順路が引きやすくなりました。

制度上の上限が上がったことで、小規模な施策を公告なしで発注できる余地が広がったのは確かです。

  • 公告一覧を眺めているだけでは見えない発注の枠がある

  • 担当課に対して、公告を待たずに提案を持ち込む価値がある

  • 小さく1本受けて実績をつくり、次年度のプロポーザルに実績を持って臨む順路が引きやすくなる

なお当然ですが、これは発注者側が適正な調達判断をすることが前提です。随意契約にするために業務を分割する、将来の契約を約束する、といった働きかけは自治体側の規律に反します。あくまで「提案の機会が広がった」という話として捉えてください。

参加資格と契約条件|提案書を書く前に確認すること

要項には参加資格・様式指定・失格事由・支払条件まで書かれています。読まずに出すと、採点の土俵に乗る前に落ちます。

配点の話をしてきましたが、そもそも土俵に乗れるかどうかが先です。三島市と越前市の実施要領から、実際の記載を見ていきます。

入札参加資格者名簿に未登録でも、参加できる案件がある

三島市では、登記簿謄本・財務諸表・納税証明書を提出すれば、名簿未登録でも参加できるとされていました。

「うちは名簿に登録していないから無理だ」と諦めているケースがありますが、三島市の実施要領にはこう書かれています。

三島市への競争入札参加申込資格がない事業者が申込みをする場合は、提案意向申出書提出の際、次に掲げる書類を併せて提出するものとする。 ア 履歴事項全部証明書(登記簿謄本の写し)発行後3カ月以内のもの イ 財務諸表 貸借対照表及び損益計算書(直前決算のものに限る、写し可) ウ 法人事業税の納税証明書 発行後3カ月以内のもの エ 納税証明書その3の3(法人税)発行後3カ月以内のもの

ただし提出期限は提案意向申出書と同じ日で、この案件では公告からおよそ2週間後でした。登記簿謄本と納税証明書は取得に日数がかかります。狙う自治体が決まったら、公告を待たずに取得のリードタイムを把握しておくのが実務的です(発行後3カ月以内という有効期限があるため、取りっぱなしにはできません)。

情報セキュリティの認証を求められることがある

プライバシーマークやISO27001の取得、または社内での情報セキュリティ方針の策定が、提案者要件に入っています。

三島市の提案者要件から。

個人情報保護のために必要な措置(プライバシーマーク、ISO27001等の情報セキュリティ関連認証取得、社内での情報セキュリティ方針の策定等)を講じていること。

認証取得が必須とまでは書かれておらず「社内での情報セキュリティ方針の策定等」も並記されていますが、キャンペーンで応募者の個人情報を扱う以上、ここは必ず見られると考えたほうが安全です。方針文書が未整備なら、先に整えておく価値があります。

このほか、暴力団排除条例、入札参加停止措置期間中でないこと、民事再生・会社更生の申立てがないこと、地方自治法施行令第167条の4第1項各号に該当しないことなどが並びます。

共同企業体(JV)で参加できる|ただし掛け持ちは不可

単独で参加した事業者はJVの構成員になれず、各構成員は複数のJVに参加できません。どの座組みで出るかを応募前に決め切る必要があります。

1社ですべてを賄えない場合の選択肢です。三島市は共同事業体での参加を認めており、条件も明記されています。

  • 構成員は代表者を決め、代表者が全体の意思決定・管理運営のすべてに責任を持つ

  • 参加申請後の代表者・構成員の変更は原則として認めない

  • 代表者以外の構成員は、代表権を委任する委任状を提出する

  • 単独で参加した事業者は、共同事業体の構成員になれない

  • 各構成員は、複数の共同事業体の構成員になれない

「単独でも出しつつ、他社のJVにも名前を貸す」という掛け持ちはできません。

なおJVと再委託は別物です。JVは提案主体そのものが複数社の連合体であるのに対し、再委託は受託した1社が業務の一部を外部に出すことを指します。契約責任も実績の計上も変わるため、混同しないでください。

提案書の様式が細かく指定されている

A4両面・11ポイント以上・仕様書の項目順に作成、といった指定があります。自社テンプレートをそのまま使うことはできません。

三島市の実施要領には、提案書の作り方まで書かれています。

  • A4判両面印刷、横書き、左綴じで製本し、表紙を除き通しのページ番号を付す

  • A3判の資料を挿入する場合は片面印刷でA4判サイズにZ折り

  • 提案文字の大きさは11ポイント以上

  • カラー印刷は可。概念図・表・グラフ・イメージ図を使い、簡潔に記載する

  • 仕様書「4 業務内容」に記載されている各項目の順に作成する

  • 正本1部(社名・押印あり)+副本7部

見落としやすいのが「仕様書の項目順に作成する」と「11ポイント以上」です。自社のテンプレートで自由に構成すると、それだけで読み手が採点表と突き合わせにくくなります。文字サイズの指定は、情報を詰め込む方向の設計を封じます。

そして三島市の場合、一次審査(書面)で上位5者に絞られます(応募が5者以下なら全員が二次審査へ)。一次審査の対象は業務実施体制・業務計画書・同種業務実績表・価格提案書です。企画提案のプレゼンにたどり着く前に、書類の完成度で落ちる可能性があるということです。

見積りは「限度額を超えたら失格」

提案限度額を1円でも超えると、企画の中身にかかわらず土俵から降ろされます。

三島市の実施要領には、提案書を提出できない(=提出していないものとみなす)事由が列挙されています。そのなかにこう書かれています。

価格提案書(見積書)の金額が……提案限度額を超えるとき

そして三島市の仕様書には、こう書かれています。

本業務(準備、撮影、編集、投稿、運用、調査、報告等)に係る一切の経費(交通費、宿泊費、飲食費、施設利用料、商品購入費、各種データ費、広告費等)は、全て受託者の負担とする。

注目すべきは広告費が受託者負担に含まれている点です。この案件では評価項目に「広告予算額は十分か」も入っています。つまり180万円の枠の中から広告費を出し、その広告予算の大きさも評価されるという構造です。

制作費を積み上げて限度額ぎりぎりの見積りを作ると、広告に回す原資が残らず、評価項目で点を落とします。逆に広告費を厚くすれば制作の人件費が圧迫される。この配分設計そのものが提案の一部になっています。

撮影の交通費や宿泊費、施設利用料まで含まれる点も見落としがちです。市外の会社が現地撮影を伴う案件を受ける場合、この負担は無視できません。

再委託は「事前の書面承諾」が必要

外部パートナーの起用自体が禁止されているわけではありませんが、承諾を得ない再委託は契約違反になります。

三島市の仕様書から。

受託者は、業務の全部又は一部の処理を第三者に委託し、又は請け負わせてはならない。ただし、あらかじめ委託者の書面による承諾を得た場合はこの限りでない。

ただし提案段階では「誰が実際に手を動かすのか」を明示できる体制でないと、業務実施体制の項目(三島市では15点)で評価されにくくなります。パートナーを使う場合は、隠すのではなく再委託の範囲と承諾手続きを確認したうえで体制に明示するほうが安全です。越前市の要領には再委託調書(様式第7号)が用意されています。

契約前に押さえる資金繰りの条件

検証した2件はいずれも前払金がなく、業務完了後の一括払いでした。撮影費も広告費も先に自社が負担します。

条件

三島市

越前市

前払金

記載なし(原則、業務完了後一括払い)

支払時期

業務完了後一括払い

業務完了後1回払い

契約保証金

契約金額の10分の1(三島市契約規則第33条該当時は免除)

越前市契約規則第25〜26条による

契約期間

契約締結日〜令和9年2月26日(単年度内)

契約締結日〜令和6年3月20日(単年度内)

回収は業務完了後になるため、数か月にわたる案件では、この立て替えが資金繰りに直結します。

なお契約期間について、今回確認した3件はいずれも単年度内の契約でした。自治体案件全般が単年度と決まっているわけではなく、長期継続契約や債務負担行為による複数年契約もあります。

1位になっても契約が確定するわけではない

選定されるのは「契約候補者」であり、契約条件の協議が整わなければ次点に移ります。

三島市の実施要領には、こうあります。

契約候補者と三島市との間で、契約内容、経費等について再度調整を行った上で協議が整った場合、契約を締結する。

越前市も同様に、協議が整わない場合は次点候補者と協議するとしています。選定は契約締結そのものではありません。

提案内容は自分で公表できない

三島市は提案者自身による提案内容の公表・宣伝を禁じており、審査結果への異議申立ても認めていません。

見落とされやすい条項です。三島市の実施要領から。

提案者自ら提案内容を公表又は宣伝しないこと。

また提出書類は情報公開請求があれば条例に基づいて扱われます。越前市の要領は原則開示としたうえで、競争上の地位を害する情報についてはあらかじめ文書で不開示の申出をするよう求めています。ノウハウや価格内訳を提案書に書く場合は、この申出の要否を確認しておく必要があります。

失注理由のフィードバックを前提にせず、次回に活かす情報は自分で記録しておくことになります。

提案限度額の中でキャンペーンと広告の予算配分をどう見せるかは「行政プロポーザル案件向け|提案書にそのまま使えるInstagramキャンペーン提案ガイド」で解説しています

https://camtsuku.com/document_archive/GQxK1GTg

案件はどう探し、いつ動くのか

公告から提案書の提出期限までは3週間程度しかありません。狙う自治体は、過去の公告から決めることになります。

公示書・仕様書・評価基準表は別物

評価基準表が公開されているのに読んでいない、というのがいちばんもったいないパターンです。

自治体の案件情報は、複数の書類で構成されます。

書類

内容

入手

公示書・実施要領

業務名、委託期間、参加資格、提出期限、スケジュール、審査方法、契約条件

公告と同時に公開

仕様書

業務内容の詳細(何をどれだけやるか)

要項と同時公開の場合と、説明会参加が条件の場合がある

評価基準表

審査項目と配点

公開される案件と、されない案件がある

本記事で扱った3件は、いずれも配点表が要項と一緒にPDFで公開されていました。

同種の案件が後年度にも公募されることがある

業務名に「令和◯年度」と年度が入っている案件は、後年度に同様の案件が公募される可能性があります。

広島市のSNS活用プロモーション業務は、令和6年度にも同種の案件が公告されており、令和8年度に再度公告されています(令和7年度に同種案件があったかは確認していません)。同じ課が、同じ目的の業務を継続的に発注していることは読み取れます。

これが実務上どう効くか。すでに公告が出ている案件は、準備期間が足りずに勝てないことが多いからです。三島市の案件を例にとると、スケジュールはこうなっていました。

時期

内容

令和8年6月19日

実施要領の公表

令和8年6月26日

質問期限

令和8年7月3日

提案意向申出書の提出期限(名簿未登録なら添付書類もここ)

令和8年7月10日

提案書等の提出期限

令和8年7月22日

一次審査結果の通知

令和8年7月29日

プレゼンテーション

令和8年8月中旬以降

契約締結

公告から提案書の提出期限まで3週間、参加意向の表明までは2週間です。この期間で、市の観光資源をリサーチし、ターゲットを設計し、投稿本数と頻度と広告配分まで詰めた提案書を作り、あわせて登記簿と納税証明を取り寄せる必要があります。

だからこそ、狙う自治体は前年度以前の案件を見て決めることになります。過去の公告を見て「この課はこの業務を継続的に出している」と当たりをつけ、次の年度が始まってから情報収集と接点づくりを進める。この動き方であれば、公告が出た時点ですでに市の状況を把握している状態からスタートできます。

なお三島市はこの案件について説明会を開催しないと明記していました。質問はメールのみで、回答は市のホームページに掲示されます。質問回答書は要項の補完・修正として扱われるため、公開されたら必ず読む必要があります。

過去の案件情報から読み取れること

予算規模、担当課、審査委員の構成、参加者数と結果。いずれも次の提案の材料になります。

  • 予算規模の目安:提案限度額や契約上限額が要項に記載されている案件が多い

  • どの課が担当しているか:三島市の案件は産業文化部商工観光まちづくり課、広島市は経済観光局観光政策部。SNS案件は広報課とは限りません

  • 審査委員の構成:広島市の案件では審査委員5名が全員市職員でした。外部の広告・マーケティング専門家が入っていない場合、専門用語を前提にした提案は伝わりにくくなります

  • 参加者数と結果:審査結果が公開されている場合、何者が参加したかがわかります。次回の競争環境を読む参考になります(ただし年度によって参加企業も評価基準も変わり得ます)

配点から逆算する提案書の作り方4ステップ

評価される項目と配点は応募前にわかります。構成と説明量をそこから逆算するだけで、提案の通り方は変わります。

ステップ1:配点表と様式指定を先に読み、構成を決める

指定された順序を骨格に置き、そのうえで配点の高い項目に説明量を厚く配ります。

三島市のように仕様書の項目順で作成するよう指定されている場合、自社テンプレートの構成をそのまま使うことはできません。まず指定された順序を骨格として置くところから始めます。

三島市の例なら、係数5の「投稿内容は魅力的か」が25点で最大でした。逆に係数1の「動画の尺」は5点です。

多くの提案書は、書き手が得意な部分(会社紹介、制作体制、過去実績)が厚くなりがちです。しかし三島市の実績配点は12.9%、広島市にいたっては5%でした。会社紹介に紙幅を使い、投稿内容の提案が薄いという配分は、高配点項目の説明不足というリスクを抱えます。

ステップ2:KPIは「数値」ではなく「数値と根拠」で置く

3件とも評価基準に「根拠」「理由」「実現可能か」という文言が入っており、数値を置くだけでは点になりません。

  • 広島市:「フォロワー数増の目標とその根拠は納得できるものとなっているか」「1投稿当たりのインプレッション数やエンゲージメント率及び理由は納得できるもので」

  • 三島市:「KPIは意欲的で実現可能か」

  • 越前市:「目標設定は実現可能な数値となっており、十分な露出量が確保できるか」

高ければいいわけでも、堅く置けばいいわけでもありません。「フォロワー1万人を目指します」だけでは意欲的なだけです。「現行アカウントのエンゲージメント率から逆算し、広告費◯万円で到達可能なリーチが◯万、そこからのフォロー転換率を◯%と置いて年間◯人」まで示して、はじめて根拠の説明になります。

ステップ3:職員が運用を引き継げる設計を入れる

委託期間の終了後もアカウントが動き続ける形が求められています。受託側から見ると自分の仕事を減らす提案に見えますが、配点上は加点項目です。

三島市の評価項目には「市職員が自走できる仕組みは現実的か(市職員が継続的に投稿できる仕組みか)」が入っていました。仕様書にも、アカウントのIDとパスワードを市職員と共有し、適切な助言を行うことが明記されています。

自治体側からすると、委託期間が終わったあとにアカウントが止まるのが最も困ります。今回の3件はいずれも単年度内の契約でした。次年度の予算がつかなかった場合でも運用が続く形を求めているわけです。

投稿テンプレート、撮影ガイドライン、簡易マニュアル、職員向け勉強会といった引き継ぎの設計を入れておくと、この項目を取りにいけます。

ステップ4:実績は「同種」で編集して見せる

行政実績を必須としない案件もあります。ただし越前市のように実績を参加要件にする案件もあるため、まず要項を確認してください。

三島市の評価基準は「これまでに地方公共団体、民間等での事例を含め、本事業に類似した業務を実施した実績は十分かつ魅力的か」でした。この案件では、行政の実績である必要はありません。求められているのは「本事業に類似した業務」の実績です。

一方、越前市は参加要件そのものに「自治体等の各種メディアに対するパブリシティ活動……を行って、パブリシティとしてメディア露出を獲得した実績を有すること」を置いています。

したがって整理すべきは2つです。1つは狙う案件が実績を参加要件にしているかの確認。もう1つは、手持ちの実績のうちどれが「この案件と同種」に見えるかという編集です。

  • 誘客促進が目的の案件なら、来店・来場につながった施策を前に出す

  • UGCを集めたい案件なら、投稿数が集まった事例を前に出す

  • 新規アカウント立ち上げの案件なら、ゼロから立ち上げた事例を前に出す

同じ実績リストでも、並べ替えと見出しの付け方で「類似実績」の見え方は変わります。

自治体キャンペーンで成果が出た事例

参加ハードルを下げた設計が、そのまま数字に直結します。以下はキャンつくで実施した自治体キャンペーンの実績です。

自治体

施策

成果

東京都青梅市

Instagramフォトコンテスト「#おうめ推し」(2024年)

UGC301件を獲得。過去2年で累計約1,000件の応募実績

新潟県農林水産部

Xキャンペーン「新潟レストランウィーク2023」

リーチ9.1万件、リポスト2,356件、いいね1,647件

兵庫県市町村振興協会

Xキャンペーン「ええとこ!ひょうごの特産品」(2023年)

リーチ5万件、リプライ249件、リポスト2,179件

東京都大田区

「#おおたで過ごす夏」「#おおたの推しグルメ」

シティプロモーション戦略(令和7〜14年度)に基づく継続施策

青梅市の事例が示しているのは、参加設計の具体性がそのまま成果になるという点です。特別な観光地ではなく「ふとした瞬間に出会った青梅の推しポイント」というコンセプトにし、ハッシュタグを付けて投稿するだけで応募完了。過去に撮影した写真でも投稿日が期間内なら応募可能という柔軟性まで持たせています。

三島市の評価項目にあった「投稿内容は魅力的か(誘客促進および消費額増大につながるか)」に答えるなら、こうした参加設計の具体性をそのまま提案に落とし込むのが最短ルートです。

大田区の事例は、自治体側の上位戦略とキャンペーンがつながっている構造の参考になります。大田区は令和7年度から令和14年度までのシティプロモーション戦略を策定し、ターゲットを子育て世帯に絞り、区民愛着度や子育て世帯定住意向といったKPIを設定しています。その戦略の下に個別のSNSキャンペーンが位置づけられている形です。

提案書を書くときは、その自治体が公表している総合計画やシティプロモーション戦略を読み、掲げているKPIに自分の企画を接続すると、実施方針の項目で説得力が出ます。

自治体のシティプロモーション事例をまとめて確認したい方は、【2026年版】シティプロモーション成功事例10選 もあわせてご覧ください。行政プロポーザル関連の記事は プロポーザルタグの記事一覧 からまとめて読めます。

よくある質問

Q. 入札とプロポーザルと随意契約はどう違う?

競争入札は価格を主軸に決まり、公募型プロポーザルは企画提案の内容で相手方を選んだうえで随意契約を結びます。

競争入札は、予定価格の範囲内で最も有利な価格を提示した者が落札するのが基本です(総合評価方式などの例外があります)。公募型プロポーザルは、選定後に地方自治法施行令第167条の2第1項第2号に基づく随意契約として締結されます。少額随意契約は、一定金額以下の場合に競争手続きを経ずに契約する方式です(同項第1号)。

Q. 行政の実績がゼロでも応募できる?

案件によります。三島市は民間実績も評価対象でしたが、越前市は自治体等での実績を参加要件にしていました。

三島市の評価基準は「地方公共団体、民間等での事例を含め、本事業に類似した業務」となっています。実績の配点も、切り出せた2件では5.0%(広島市)と12.9%(三島市)にとどまっていました。まず要項の参加資格欄を確認してください。

Q. 入札参加資格者名簿に登録していないと参加できない?

案件によります。三島市では、履歴事項全部証明書・財務諸表・納税証明書を提出すれば参加できるとされていました。

ただし提出期限は公告からおよそ2週間後です。登記簿謄本と納税証明書は取得に日数がかかるため、狙う自治体が決まった時点で準備を始めてください。

Q. 自治体のSNS業務委託の予算はどのくらい?

本記事で確認した範囲では、提案限度額1,800,000円(三島市)から契約上限6,000,000円(越前市)でした。

なお少額随意契約の政令上の上限は、2025年4月以降、市区町村の業務委託で100万円、都道府県・指定都市で200万円です。ただし実際に適用される額は各自治体の契約規則によります。

Q. 見積りを安くすれば有利になる?

本記事で確認した3件では、価格・経費に関する項目の配点は0〜5点でした。値引きで動かせる幅は限定的です。

一方、限度額を超えた見積りは失格になります(三島市)。また三島市の案件のように広告費まで受託者負担に含まれる場合、見積りを絞ると広告予算が確保できず、別の評価項目で点を落とします。総額を下げることより、限度額の中での配分をどう設計するかのほうが配点に効きます。

Q. 公告が出てから準備を始めても間に合う?

三島市の案件では、参加意向の表明まで2週間、提案書の提出期限まで3週間でした。公告後の着手では厳しいのが実情です。

年度が入っている案件は後年度にも公募される可能性があるため、過去の公告を見て狙いを定め、年度が変わってから接点づくりと書類の準備を進める動き方が現実的です。

まとめ | 価格では差がつかず、企画の中身で決まる

自治体のSNS業務委託について、公開されている評価基準表3件と実施要領から確認できたことを整理します。

  1. 価格・経費に関する項目の配点は0〜5点。値引きだけで企画点の差を逆転する設計にはなっていなかった

  2. 実績の配点は、単独で切り出せた2件で5.0%と12.9%。三島市では民間実績も評価対象。ただし越前市のように実績を参加要件にする案件もある

  3. 企画提案が全体の6割以上。単項目の最大配点は、広島市が「SNSを活用したキャンペーンの実施」15点、三島市が「投稿内容は魅力的か」25点

  4. 公募型プロポーザルは随意契約の相手方を決める選定手続き(施行令167条の2第1項第2号)。価格が順位づけの主軸ではなくなる

  5. 2025年4月の政令改正で少額随意契約の上限が2倍に(業務委託は都道府県・指定都市200万円、市区町村100万円)。ただし実際の適用額は各自治体の規則による

  6. 名簿未登録でも参加できる案件がある。ただし登記簿謄本や納税証明書の取得には日数がかかる

  7. 経費の負担範囲、再委託の制限、前払金の有無、契約保証金、限度額超過による失格はすべて要項に明記されている

配点表が公開されている案件では、何を評価されるかが応募前にわかります。構成と説明量をそこから逆算するだけで、提案の通り方は変わります。

キャンつくは2003年の創業以来、4,000件を超えるキャンペーンの支援実績があります。自治体案件では、青梅市、新潟県、大田区、兵庫県市町村振興協会などのSNSキャンペーンを実施してきました。提案書に載せるキャンペーンの企画部分について、実施フロー・応募導線・効果測定指標をまとめた資料をご用意しています。骨子づくりの土台としてお使いください(各案件の要項と配点に合わせた調整は必要です)。

「行政プロポーザル案件向け|提案書にそのまま使えるInstagramキャンペーン提案ガイド」をダウンロード

https://camtsuku.com/document_archive/GQxK1GTg

料金プランの比較表は キャンつく料金プラン比較表 からご確認いただけます。

出典

法令

実案件

※本記事に記載した配点・金額・契約条件は、各自治体が公開している募集要項および評価基準表の記載に基づきます(2026年8月21日確認)。本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。制度や運用は自治体ごとに異なり、また改正されることがあるため、応募にあたっては各案件の要項と各自治体の契約規則を必ずご確認ください。

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清家 崇人

ライター|

清家 崇人

マーケティングコンサルタント

放送業界でのキャリアスタートから、テレビショッピングでのコンシューマー向け商材の企画戦略、SaaS・SIerでの法人向けITインフラ商材のマーケティング業務を経て、株式会社ピクルスに参画。コンテンツを軸とした認知施策・リード獲得施策と向き合ういちマーケターとして、キャンつくの便益と楽しさをより多くの人に届けます。

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