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コトラーの「マーケティング4.0」「5A理論」とは?1.0から時代の変遷とともに解説

コトラーの「マーケティング4.0」「5A理論」とは?1.0から時代の変遷とともに解説

更新日|

2024/12/2 02:28

公開日|

2023/8/24 02:21

「マズローの欲求5段階説」を知っていますか? 人間の欲求には5つの段階があるという理論でマーケティングにもよく使われます。

一番下から、生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求、承認欲求…と続き、 頂点にあるのが「自己実現の欲求」です。

起業したい、女優になりたい、キャンピングカーで旅しながら暮らしたいなど、 「自分らしくいきたい、自分にしかできないことをしたい」そんな欲求です。 この「自己実現」は最近のマーケティングにおいて、ホットなワードです。

マーケティングの神様、フィリップ・コトラーは、著書「マーケティング4.0」において、最新のマーケティング手法として「自己実現をサポートする商品を売るべし」と説きました。 市場、技術の進化に合わせて、マーケティングは進化し続けており、 今は、「ver4.0」のマーケティングが最新版です。

ver4.0ということは、ver1.0~3.0もあります。 昔のマーケティングと、今のマーケティング、何が違うかご存じでしょうか。 本記事では、マーケティングの時代の変遷と、現代で有効とされている「マーケティング4.0」について詳しくご紹介します。

また、マーケティング4.0とあわせて提唱された、新しいカスタマージャーニー「5A理論」も解説します。

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コトラーが提唱する、マーケティングの4段階

「近代マーケティングの父」ですとか「マーケティングの神様」と呼ばれているフィリップ・コトラーは、マーケティングは4段階で進化を遂げてきたと述べています。 過去のマーケティングを「1.0」から振り返ってみましょう。 時代は19世紀、産業革命の少し後まで遡ります。

マーケティング1.0「製品主義」

原初のマーケティングは、製品が主体となったマーケティングでした。 「作ったものを、どうやってたくさん売ろう」という思考です。

顧客のニーズについては、まったく考えていません。 製品を売る方法を、売り手が一方的に考えるやり方ですね。 そもそもですが、マーケティングが生まれたのは産業革命の少しあと、19世紀~20世紀初頭と言われています。

その頃は、たくさん製品を作って、安くして、どうやって消費者に届けるか、というのが最重要テーマでした。 今では考えられませんが、供給よりも需要のほうが大きかったので、売り手の方が強かったわけです。

良い時代ですね。 1960年に生まれた「4P分析」というフレームワークには、その名残を感じられます。

<4P分析>
・Product(製品)
・Price(価格)
・Place(流通)
・Promotion(販促) ものの見事に製品主体のフレームワークですね。

(4P分析を提唱したのはエドモンド・ジェローム・マッカーシーという経済学者で、コトラーではありません) コトラーは、この頃のマーケティングを「1.0」としています。

マーケティング2.0「顧客志向」

1970年くらいから経済が豊かになり、買い手は十分に、モノと情報を持つようになりました。 価格競争は激化し、類似品も溢れかえり、買い手はしっかりと吟味し始めます。 安ければ売れる、そんな時代ではなくなったのです。

そこで、買い手が求めているモノは何かを考えるようになります。 これが「マーケティング2.0」です。 ニーズとか、悩みとか、求めているモノはなにかとか。 今のマーケティングでも重要になる「顧客志向」の考え方は、この頃から生まれました。

マーケティング2.0では、狙った買い手に購入されるように、客を選ぶようになりました。 これをまとめたフレームワークは「STP分析」と呼ばれます。

<STP分析>
・Segmentation(市場をニーズごとに細分化する)
・Targeting(細分化した市場から、どこを狙うか考える)
・Positioning(ターゲットにした市場において、自社の立ち位置を考える)

だんだんと現代のマーケティングに近づいてきましたね。 これで完成では……とも思えますが、まだ続きがあります。 「とあるもの」が登場して、マーケティングは3.0へと進化しました。

マーケティング3.0を生み出したモノは何か考えながら、続いて見ていきましょう。

マーケティング3.0「人間志向」

1990年から2000年代、マーケティング3.0が登場しました。 その発端となったのは「インターネット」です。

インターネット・SNSによって、あらゆる情報が手に入るようになり、製品のレビューから、製造過程、企業の努力、過去のストーリーまで吟味したうえで製品を購入するケースが増えていきました。

それに加えて、今まで見えてこなかった、戦争、貧困、小さな国の環境問題といった世界中の社会問題が、インターネットによって広く共有され始めました。 これによって買い手は、商品の良し悪しだけでなく、社会問題の解決に寄与するような商品を選ぶようになりました。

世界の環境問題に対する、SDGsの広まりが分かりやすいですね。 「私に」良いモノを買う、ではなくて、「世界に」良いモノを買う。 マーケティング3.0は、主語が大きくなったのです。

さて、これで「マーケティング3.0」です。 これで最新な気がしますが、まだ4.0が残っています。 いったいどんなマーケティングなのでしょうか。

マーケティング4.0「自己実現」

コトラーが提唱するマーケティング4.0では、顧客の「自己実現」を支援することにフォーカスを当てています。

社会問題への配慮にくわえて「なりたい自分になる」という欲求を、商品やサービスでいかに支援するか。 つまり、ある商品やサービスを「利用している自分」を、好きと思えるかどうかを、今のユーザーが重視している、と論ずるのがマーケティング4.0です。

自己実現といえば、たとえばこんなものがあります。

  • あこがれの高級車に乗りたい

  • 尊敬するアスリートに近づきたい

  • 先進的なチャレンジをする人間になりたい

いささか強引に言い換えれば「これを買った自分、かっこいいな」と思えるかどうかが、自己実現です。 これを考えるとき重要になるのは、ユーザーが、本当にしたいこと・なりたい理想の姿へ、商品やサービスをもって、以下にサポートするかです。

メルセデス・ベンツは、高級車を所有する喜びにフォーカスを当てています。

NIKEは、トップアスリートと同じモノをつけたい、かっこいい自分になりたいという自己実現をサポートしています。 レッドブルは先進的なチャレンジをしたい人へ「飲むと能力が高まるドリンク」というイメージでサポートしています。

SNS、特にInstagramは自己実現の欲求が強く見られる投稿が多いので、非常に参考になります。 たとえば、Instagramで「zippo」の検索結果を見てみれば、どことなく渋い写真が目立ちます。

「塾」で調べてみると、今度は母親向けの投稿が目立ちます。「我が子を塾に通わせて、良い親になりたい」といった自己実現の欲求が見えますね。

「スイーツ」で調べれば、やはり可愛らしい写真が多く「可愛いスイーツを食べる私になりたい」という自己実現が満たされていると見えます。

自己実現の欲求は言語化しにくいので、パッと見つけるのは難しいかもしれません。 実際、あらゆる商品が自己実現を目的に買われているわけでもありません。 単純に価格で選ばれている商品もたくさんあります。

とはいえ皆さんも、これまでに何度か、自己実現のために購入した商品があるはずです。 皆さんが、最近、悩んで買った商品のことを思い出してみてください。 そこには、自己実現が絡まっているかもしれませんよ。

たとえば、自己実現なしに、合理的に自家用車を買うなら、日頃通勤するルートから必要排気量を計算して、備えておきたい耐衝撃性を調べて、出せるガソリン代から逆算して燃費を計算して、カーナビは社外品にして、最小限のコストで済む車を買うはずです。

しかし実際は、一目惚れのような「ビビッと来た車」を買っている人も多いのではないでしょうか。 それはきっと、その車を買えば、何かの自己実現ができると、自分らしく生きることをこの車は助けてくれると、直感で判断しているのだと思います。

意外なところで、自己実現のマーケティングは動いています。 ぜひ、最近悩んで購入した商品の、買った理由を考えてみてください。 閑話休題、まとめます。

マーケティングの4段階は、次の通りですね。

マーケティングの4段階

もちろん、あらゆる商品が自己実現のために購入されているわけではありません。 しかし、一考してみる価値はあります。

人間が、何を根拠に購入しているかは、意外とわからないものです。 悩んで購入した理由を考えてみたり、SNSの投稿を調べてみると、役立つヒントがあるかもしれませんよ。

マーケティング4.0への理解が高まったところで、これを活かした新しいカスタマー・ジャーニー「5A理論」をご紹介します。

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「5A理論」とは?SNSも重要になる新しいカスタマージャーニー

コトラーは、マーケティング4.0とともに、新しいカスタマージャーニー「5A理論」を提唱しました。

<5A理論>

5A理論

注目したいのは5つめの「Advocate(推奨)」です。

これまでのカスタマージャーニーといえば、無意識・注目・比較・購入、などが一般的で、最終的なゴールは「購入」にされることが多いかと思います。

「5A理論」では他人に勧めることを究極のゴールとするのが特徴です。 ここで活用されるのがSNSです。 SNSが普及した今、自己実現を達成して満足したユーザーが、レビューを投稿するハードルは非常に低くなっています。

ユーザーにSNSで投稿して貰うにはどうしたらよいかを、あらかじめ考えておくことで、ブランドの認知拡大や、さらなるユーザー拡大へと繋がるでしょう。

口コミやレビューなどのUGC(ユーザー生成コンテンツ)を活用したマーケティングについては、下記の記事も参考になります。

口コミマーケティング成功事例6選!失敗事例とイチオシ拡散方法も紹介 インスタグラムのUGCとは?得られる効果や活用方法を分かりやすく解説

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まとめ

コトラーが提唱した「マーケティング4.0」と「5A理論」をご紹介しました。

<マーケティングの4段階>

マーケティングの4段階

<5A理論>

5A理論

コトラーはアメリカ人で、マーケティング先進国の経済学者です。日本ではまだ馴染みがない手法かもしれませんが、時間とともに広まっていくでしょう。 顧客の自己実現を考えるとき、SNSが役立ちます。

ターゲットユーザーの投稿を調べてみれば、隠れている自己実現欲求が見つかりますよ。 SNSを活用した新しいカスタマージャーニー「5A理論」も時間があるときに、ぜひチャレンジしてみてください。

戦略的にSNS投稿を促すことで、事業が大きく進展するかもしれません。

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ライター|

新田 拓也(にった たくや)

来歴:小売販売→SEO集客/WEB解析→DX/デジタルマーケティングコンサルティング
※記事内容は株式会社ピクルスによる校正・編集が行われており、著者の見解と異なることがあります。 著者情報およびマーケティング見解については https://takuya-nitta.com/ をご覧ください。

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