現在、さまざまな企業でファン増加を目的としたマーケティングが実施されています。新規顧客の獲得だけでなく、定期的に購入し続けてくれるファンを増やすことで、収益の安定化を図ることが可能です。
しかし、ファンマーケティングを実施したことがない企業の場合、どのような施策を行えばいいかわからないと悩むことがあるのではないでしょうか?
本記事では、ファンマーケティングの成功事例を12社紹介します。メリットやデメリット、成功するポイントについても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
※当コンテンツは、SNSキャンペーンツール「キャンつく」で4000件超の支援実績を持つピクルスが監修しています。
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- ファンマーケティングとは?
- ファンマーケティングの成功事例12選
- SNSキャンペーンの事例|株式会社サンギ
- LINEの事例|アサヒビール株式会社
- YouTubeの事例|株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
- X(Twitter)の事例|シャープ株式会社
- Instagramの事例|ユニ・チャーム株式会社
- 診断コンテンツの事例|株式会社マーベラス
- UGCの事例|株式会社ワークマン
- メタバースの事例|株式会社サンリオ
- ファンコミュニティの事例|カゴメ株式会社
- ファンコミュニティサイトの事例|ベースフード株式会社
- リアルファンイベントの事例|チロルチョコ株式会社
- ファンミーティングの事例|株式会社スノーピーク
- ファンマーケティングを実施するメリット
- 収益が安定化する
- 新規顧客を獲得しやすくなる
- ユーザーの率直な意見を聞ける
- ファンマーケティングを実施するデメリット
- 長期的な施策になりやすい
- 炎上のリスクがある
- ファンマーケティングで成功するためのポイント
- ファンの定義を明確にする
- ファンと交流する機会を増やす
- ファン同士が関わり合える場所を作る
- まとめ
ファンマーケティングとは?
ファンマーケティングは、優良顧客を育成するための施策です。継続的な売上を獲得するには、ファンを増やすことが大切と言われており、多くの企業が取り組んでいます。
一般的に売上の多くの割合は新規顧客よりもファンが占めます。経済統計でよく使われる「パレートの法則」によると「売上の8割は2割の顧客(ファン)に依存する」と考えられるほどです。
あくまでもパレートの法則は経験則であるため、どの企業においても必ず成立する法則ではありません。しかし、ファンの購入額は収益の安定化につながるため、さまざまな企業でファンマーケティングが必要となっています。
とくに最近はネットを使って情報収集ができるようになった背景もあり、Webを活用したファン獲得が重要視されています。
ファンマーケティングの成功事例12選
ファンマーケティングの成功事例として、以下の12社を紹介します。
SNSキャンペーンの事例|株式会社サンギ
LINEの事例|アサヒビール株式会社
YouTubeの事例|有限会社佐藤葬祭
X(Twitter)の事例|シャープ株式会社
Instagramの事例|ユニ・チャーム株式会社
診断コンテンツの事例|株式会社マーベラス
UGCの事例|株式会社ワークマン
メタバースの事例|株式会社サンリオ
ファンコミュニティの事例|カゴメ株式会社
ファンコミュニティサイトの事例|ベースフード株式会社
リアルファンイベントの事例|チロルチョコ株式会社
オンラインファンミーティングの事例|株式会社スノーピーク
検討している施策がありましたら、ぜひ読んで具体的な取り組みを把握してみましょう。
SNSキャンペーンの事例|株式会社サンギ
株式会社サンギでは歯磨き粉「アパガード」のTwitterを運用しており、ファン増加のために以下のようなキャンペーンを実施しました。
キャンペーンの内容は、ユーザーがアカウントのフォローとリツイートをすることで、自社商品のプレゼントに参加できるというものです。
結果、フォロワーが増加してSNSをきっかけに購入した人が増え、ファン獲得にもつながりました。現在も定期的にキャンペーンを実施しており、フォロワー数は64,000人を超えています。
なお、X(Twitter)でキャンペーンを成功させたい場合、自社の目的に合った企画を立案することが大切です。 もし自社にとって効果的な企画がわからないという方は、X(Twitter)キャンペーン企画診断を試してみてはいかがでしょうか?
X(Twitter)キャンペーン企画診断では、設問に10問回答するだけで自社に合うキャンペーン企画を提案しています。
無料で診断を受けられますので、ぜひ試してみてください。
また、下記の診断では成果の上がる「面白いキャンペーン」の事例をまとめています。 自社の業界・目的に最適な事例が20秒でわかる診断です。
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LINEの事例|アサヒビール株式会社
アサヒビール株式会社では、生ビールサーバーのサブスクリプションサービス「ドラフターズ」のファン獲得に向けて、LINEを活用しています。
新規登録や契約情報の変更、顧客とのコミュニケーションの場などをすべてLINEに集約することで、認知獲得からファンの育成までを全て行えるようにします。
▼LINE活用の流れ
2021年5月から開始されたサービスですが、半年で15,000人にまで増えました。2021年度の解約率が1.6%であることから、多くの人がリピートし続けていることがわかります。
YouTubeの事例|株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスでは、楽譜データを販売しており、YouTubeでファンを獲得しています。
自社商品の楽譜をピアノやギターなどで演奏した動画を配信しており、そのまま購入ページに誘導するというマーケティング戦略が特徴です。
チャンネル自体が楽器を演奏する人とのコミュニケーションの場となり、ファン獲得に成功しています。
X(Twitter)の事例|シャープ株式会社
家電メーカーのシャープ株式会社では、X(Twitter)を運用してファンを獲得しています。家電の紹介はもちろんのこと、トレンドに沿った投稿や人間らしさあふれる以下のような投稿が多くあり、多くの人にリツイートされているのが特徴です。
2023年7月時点で83万人のフォロワーがおり、新規顧客やファンとのコミュニケーションの場にもなっています。 なお、X(Twitter)の運用を検討している方は、自社の運用力を把握してから戦略を考えることが大切です。
キャンつくでは、運用力を客観的に把握できる「X(Twitter)アカウント健康診断」を提供しています。診断によってSNS運用のアドバイスを得られるため、今後の運用方針の参考にできます。
下記から無料で受けられますので、ぜひ試してみてください。
Instagramの事例|ユニ・チャーム株式会社
ユニ・チャーム株式会社では、Instagramで「マミーポコパンツ」のブランドアカウントを運用しています。
商品紹介だけでなく、子育てのアドバイスやアイデアの募集などを行っており、ユーザーと双方向でコミュニケーションを行っているのが特徴です。
ブランディングの施策を徹底したことにより、ファン同士もコミュニケーションを取るようになり、信頼関係の構築につながりました。
また、Instagramの運用においても自社の運用スキルを把握しておくことが求められます。キャンつくでは「Instagram運用力診断」を実施しています。
16問の設問に回答するだけで、Instagram運用の方向性をご提案いたします。 下記から診断できますので、自社の運用力を試してみたい方はお試しください。
診断コンテンツの事例|株式会社マーベラス
ゲームソフトの企画・開発事業をしている株式会社マーベラスではスマートフォンゲーム「千銃士:Rhodoknight」の診断コンテンツを提供しました。
「ドキドキ!?チョコっと貴銃士診断」という診断で、質問に答えるだけで、ゲーム内のキャラクターの誰にバレンタインチョコを渡すかを診断できます。
診断を受けたユーザーが拡散することで、ファン同士のコミュニケーションや休眠しているユーザーのゲーム復帰にもつながり、さらなるファン化につなげられます。
企業がファンマーケティングに活用している診断コンテンツは、BtoB、BtoCに分けて以下のページで紹介しています。
UGCの事例|株式会社ワークマン
株式会社ワークマンでは、ユーザーが作成したコンテンツを活用してファン獲得を行っています。WORKMAN公式アンバサダーの認定制度を設けており、自社商品の情報を発信してくれている人に対して、最新情報の提供や発表会への招待をしています。
アンバサダーになること自体がファンにとっての喜びになるため、積極的に情報を発信してくれるユーザーが多くおり、認知拡大にもつなげられています。
メタバースの事例|株式会社サンリオ
株式会社サンリオは、メタバース企業のREALITY XR cloud株式会社とコラボして、バーチャルライブイベント「SANRIO Virtual Festival 2023 in Sanrio Puroland」を開催しました。
スマートフォンで参加できるイベントで、サンリオのキャラクターの音楽ライブや参加者同士でのコミュニケーションを楽しめます。 10日間で来場者数が120万人と多くのファンが訪れ、バーチャルライブは成功に終わりました。
ファンコミュニティの事例|カゴメ株式会社
カゴメ株式会社ではファンコミュニティサイト「&KAGOME(アンドカゴメ)」を運営しています。
レシピの紹介や商品のレビュー機能など、ユーザーが能動的に参加できるようなサイトになっているのが特徴です。 ファンの意見を直接聞く座談会も行っており、ヒアリングして開発された商品もあります。2020年3月には3万人以上の会員がおり、ファンコミュニティ作りに成功しました。
ファンコミュニティサイトの事例|ベースフード株式会社
完全栄養食を販売しているベースフード株式会社では、定期購入している人向けに「ベースフードラボ」というファンコミュニティサイトを運営しています。
ファンコミュニティサイトには会員限定の投稿フィードがあり、コミュニケーションの場として利用可能です。
会員向けの試食会のようなオフラインイベントも開催し、ファンに自社ブランドの浸透を促進することで、より自社や商品へのエンゲージメントを高めています。 コミュニティが活発になることが、定期購入の継続率の維持につながっています。
リアルファンイベントの事例|チロルチョコ株式会社
チロルチョコ株式会社では、オフラインのファンイベント「チロルフェス」を開催しました。100名以上のファンが参加し、新商品のプレゼン大会やワークショップなどを行います。
▼チロルフェスの様子
ファン同士で直接交流することで、より自社商品について興味を持ってもらえるような取り組みとなりました。
ファンミーティングの事例|株式会社スノーピーク
アウトドア用品を販売しているスノーピークでは、Snow Peak Wayというファンミーティングの一環として「焚火トーク」というイベントを開催しています。
焚火トークでは、自社商品を好むユーザーとスタッフたちがオフラインでキャンプの話をするという企画です。 プライベートな会話をし合うなかで、ファンとスノーピークの信頼関係を強化するようなイベントとなっています。
▼焚火トークの様子
ファンマーケティングを実施するメリット
ファンマーケティングを実施するメリットとして、以下の3つがあります。
収益が安定化する
新規顧客を獲得しやすくなる
ユーザーの率直な意見を聞ける
自社の課題がファンマーケティングで解決できるかどうかを把握したい方は、ぜひ読んでみてください。
収益が安定化する
自社商品を購入し続けるファンがいることで、一定数の収益が入るようになるため、利益が安定化します。 パレートの法則から2割の顧客に向けてより特別なサービスを提供することで、自社の顧客満足度を高められ、長期的に購入してくれるユーザーを増やせます。
商品の差別化が難しいレッドオーシャンの市場でも、サービスの価値を向上させることで、ファン獲得が可能です。
新規顧客を獲得しやすくなる
ファンマーケティングによって得たリピーターが口コミによって商品やサービスを広めてくれるため、新規顧客を獲得しやすくなります。
また、実際に自社商品を利用した人の口コミは、自社商品を知らない人に安心感を与えるため、購入につながる可能性が高くなります。 加えて、リピーターによる口コミが増えると自社で宣伝する負担が減るため、コストパフォーマンスの改善も可能です。
ユーザーの率直な意見を聞ける
ファンマーケティングの一例として、ファンと直接交流できる場を作るという施策があります。この施策により、リアルな意見や顧客目線でのアイデアを収集することが可能です。先ほど事例として紹介したSnowpeakの「焚火トーク」がこれに該当します。
ファンから得た良い意見を反映することでより良い商品やサービスを生み出せるかもしれません。真摯に対応することで、ファンと自社の信頼関係をより強固にすることもできるでしょう。 交流の場でサンプルを提供し、直接意見をもらうという施策も効果的です。
ファンマーケティングを実施するデメリット
ファンマーケティングを実施するデメリットとして、以下の2点があります。
長期的な施策になりやすい
炎上のリスクがある
ファンマーケティングに失敗しないよう、必ず確認しましょう。
長期的な施策になりやすい
自社商品を知らない人をファンまでに育成するには、以下のような施策があり、多くの時間を要します。
認知拡大に向けた宣伝
購入促進のための商品紹介
ブランディングの浸透
リピーター施策
また、ユーザーはすぐには自社のファンになる可能性は低いため、長期間かけてじっくりと自社への興味関心を醸成させていくことが必要です。
炎上のリスクがある
ファンマーケティングでは、ファンと近い距離でコミュニケーションを取りますが、距離感を間違えると炎上する可能性があります。
炎上により商品のイメージダウン、リピーター減少、新規獲得の難化などのリスクが生じます。 炎上しないためにも、顧客との距離感に気を付け、丁寧な言葉遣いや対応を心掛けましょう。
ファンマーケティングで成功するためのポイント
ファンマーケティングで成功するためのポイントとして、以下の3点があります。
ファンの定義を明確にする
ファンと交流する機会を増やす
ファン同士が関わり合える場所を作る
思い通りのファンマーケティングを実現できるよう、以下の内容を見てから実施することをおすすめします。
ファンの定義を明確にする
適切なマーケティング施策を立案・実行できるよう、ファンの定義を明確にすることが大切です。 まずは自社商品のリピーターの年齢層や性別、家族構成などを把握し、どのようなファンがいるのかを分析します。
分析することで、ファンのニーズを的確に把握でき、アプローチが成功しやすくなります。 ファンの定義が曖昧だと、需要のない情報を発信してしまい、顧客獲得に結び付けるのが難しくなるため注意しておきましょう。
ファンと交流する機会を増やす
信頼関係を構築するために交流する機会を増やすことも大切です。ファンと密なコミュニケーションを取ることで、より自社への関心を高められます。 視聴者からのDMやリプライへの返信だけでなく、自社から「いいね」や拡散などをすると良いでしょう。
また、ファン層によって利用している媒体が異なるため、ファンが多人数いる場合は複数の施策を同時並行で進めるような対策も行いましょう。
ファン同士が関わり合える場所を作る
共感を得たり、愛着度を向上させたりするには、ファン同士のコミュニティの場を作ることも欠かせません。 コミュニティを提供することでファン同士が情報交換を行え、自社についての理解を深められるため、顧客ロイヤルティの向上につながります。
同じ会社に関心のある者同士が意見を交換し合うことで、新しいアイデアが生まれる可能性もあり、商品力の向上にも効果があります。
まとめ
ファンマーケティングは、リピーター増加により売上を向上させられるメリットがあります。SNSキャンペーンやファンミーティングの実施、コミュニティサイトの運営などさまざまなマーケティング手法があるため、自社にあったものを選びましょう。
ファンの定義を明確にし、交流する機会を作ってユーザーを長期間かけてゆっくり育成してみてください。 なお、今回紹介した施策の中でもSNSキャンペーンは認知拡大からファン獲得まで利用できる方法としておすすめです。
はじめてキャンペーンを実施する場合でもツールを導入することで、問題なく運用できます。 弊社のSNSキャンペーンツール「キャンつく」では、X(Twitter)やInstagramでのキャンペーンの業務効率化を実現できます。
実際の成功事例については以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。