Instagram運用はここ数年で外せないマーケティング施策となりました。総務省によって実施された、「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によるとInstagram利用者数は伸び続けており、特に女性にアプローチするのに有効的なプラットフォームとなっています。全年代を見ても、2017年は25.1%だった利用率が年々増加し、2023年には56.1%まで伸びています。しかしInstagram運用は成果が出るまでに一定の期間を要するため、途中で挫折してしまう企業も多いのが現状です。筆者は2年以上Instagramを活用したインフルエンサーマーケティング(BtoC)に携わり、たくさんのInstagramアカウントを見てきましたが、成長するアカウントと伸び悩むアカウントには、それぞれ特徴があります。成功例と失敗例を踏まえてわかった、Instagram運用において欠かせないコツと注意点をご紹介します。※本記事は3,500社以上の導入実績をもつキャンペーンツール『キャンつく』を提供する株式会社ピクルスが監修しています。フォロワーが増えるInstagramアカウントの前提条件前提として、Instagram(インスタグラム)のフォロワーが増えるアカウントは、以下の3つの条件を満たしています。Instagramの最新アルゴリズムを理解しているターゲットを明確にしているフォローしたくなるようなアカウントになっているそれぞれ詳しく解説します。Instagramの最新アルゴリズムを理解しているアカウントのフォロワー数を増やすためには、Instagramのアルゴリズムを理解する必要があります。なぜなら、投稿したコンテンツを「どのように」表示するかを決めているのはInstagramのアルゴリズムだからです。アルゴリズムは定期的にアップデートされるので常に最新の情報を追う必要があります。いち早く情報を得たい場合はInstagram責任者のAdam Mosseriをフォローしましょう。英語が苦手な場合はアルゴリズムの最新情報をシェアしている人たちをSNSで探してフォローしてみてください。ターゲットを明確にしているInstagramを活用する企業は増加傾向にあるため、マス層を狙ったコンテンツを投稿をしても他のコンテンツに埋もれてしまいます。そのため、自社アカウントが狙うターゲットを明確にし、ニッチな層に対してアプローチできるコンテンツを作る必要があります。将来的に収益化を目的としているのであれば、ターゲットを具体的に決めて質の良いフォロワーを集めることをおすすめします。フォローしたくなるようなアカウントになっているアカウントがフォローされる流れは、「コンテンツからプロフィールにアクセスし、興味を持ってくれた一部のユーザーがアカウントをフォローする」という場合がほとんどです。そのため、フォローしたくなるようなアカウントになっていないと、どれだけ質の高いコンテンツで目を惹きつけても、フォロワー数は増えません。せっかくコンテンツに興味を持ってくれたユーザーを逃さないためにも、特定のジャンルにアカウントを統一化して、フォローしたくなるような設計にしましょう。アカウントに統一感を持たせることで一目見ただけでどんなアカウントかが伝わり、フォローに繋がりやすくなります。フォロワーを増やすためには、ここまで解説した前提条件をクリアした上で、次の章で紹介するコツを実行することが重要です。Instagramのフォロワーを増やすコツ12選Instagramフォロワーを増やすコツは次の通りです。カスタマージャーニーマップを作るプロアカウントに切り替えるコンテンツに対して適切なハッシュタグをつけるユーザーとコミュニケーションを取る発見タブに載せるトレンドに便乗する積極的にリール動画やThreadsを活用する定期的に投稿を行う3秒で相手の興味を惹きつけるフォロワーがアクティブな時間を狙って投稿するInstagramキャンペーンを実施するインフルエンサーマーケティングを実施するInstagramのフォロワーを増やすコツを、2年以上SNSでのインフルエンサーマーケティングを担当してきた筆者が詳しく解説します。1.カスタマージャーニーマップを作る自社アカウントを「フォローしたい!」とユーザーに思ってもらうまでのカスタマージャーニーマップを作りましょう。カスタマージャーニーマップとは、自社が定めた目標に顧客が到達するまでのプロセスを可視化することです。ユーザーが目的に達するまでの一連の行動と思考の流れ。フォロワー数を増やすためには、どのような行動と思考を経てアカウントをフォローするまでに至るのか、具体的なイメージを掴んでおくことが重要です。カスタマージャーニーマップについて詳しく知りたい方は、あわせて以下の記事もご覧ください。>>カスタマージャーニーマップとは?陥りやすい3つの失敗と正しい作成手順をご紹介2.プロアカウントに切り替えるフォロワー数を増やすためには、Instagramアカウントをプロアカウントに切り替えましょう。プロアカウントとは、ビジネス用アカウントのことです。プロアカウントに切り替えることで、「プロフェッショナルダッシュボード(Professional dashboard)」でインサイトが見られるようになり、数値確認が細かくできます。そのため各投稿とアカウントの現状分析ができ、PDCAが回しやすくなります。またプロアカウントにすることで、広告出稿ができるようになり、ビジネスプロフィールに設定すれば、投稿から直接ECサイトに誘導ができます。3.コンテンツに対して適切なハッシュタグをつけるInstagramのフォロワー数を増やすには、コンテンツに対して適切なハッシュタグを付けることが重要です。ハッシュタグをつけることでInstagram内の検索で見つけてもらいやすくなります。また、関連ポストとして表示されることも増えます。ただし、付けるハッシュタグは多ければよいという訳ではありません。関連性の高いキーワードのハッシュタグのみを使用しましょう。ハッシュタグが多すぎると、良質なコンテンツと認識されなくなる場合やスパムコンテンツとみなされてしまう可能性があるので注意してください。また、あえて投稿数が多すぎない(目安:1万未満)のハッシュタグを含めて、検索された際の上位表示を狙うのもおすすめです。4.ユーザーとコミュニケーションを取るフォロワー数を増やしたいのであれば、フォロワーとのコミュニケーションも積極的に取りましょう。リプすることでこれまでフォローしてくれていなかったユーザーが新たにフォローしてくれたり、ユーザーと積極的に交流を図るアカウントだと認識されることでフォロワーしようと思ってくれるユーザーが増えたりします。また、リプするだけではなく、ストーリーの質問機能や投票機能、インスタライブ機能を活用してコミュニケーションをとることで、質の良いフォロワーを確保できます。そのため、付属機能は積極的に活用しましょう。5.発見タブに載せるInstagramの発見タブはユーザーがフォローしていないアカウントで新しいものを発見できるようにするために用意されています。そして公式情報によるとユーザーの半数以上がこの発見タブを利用しているとのことです。そのためフォロワーを増やすには、まだフォローしてくれていないユーザーに発見タブを通してアカウントの存在を知ってもらうことが重要となります。発見タブにコンテンツを載せるには、エンゲージメント率(コンテンツに対する反応の割合を示した指標)とコンテンツの保存率を向上させる必要があります。エンゲージメント率とコンテンツの保存率が高いと有益なコンテンツと判断され、露出が増えるためです。エンゲージメント率の算出方法や向上させた具体的な事例は『Instagramにおけるエンゲージメントとは?具体的な算出方法や高め方、成功事例をわかりやすく解説』で解説していますので合わせてご確認ください。6.トレンドに便乗するフォロワーを増やす方法として、トレンドに便乗する戦略が挙げられます。具体的には流行っている音楽やフレーズ(言い回しや言葉遣い)を組み込んだり、伸びている投稿のオマージュを投稿してみたりすることです。類似の投稿が発見タブに乗りやすい傾向があるため、今伸びている投稿に寄せた投稿内容を作ることでたくさんの人にリーチすることができる可能性が高まります。7.積極的にリール動画やThreadsを活用するリール動画はアカウントをフォローしてない人にリーチできるためおすすめです。特に最後まで視聴されると動画が伸びやすい傾向にあるので、飽きずに見れるテンポのいい動画で、保存したくなる動画を作るとよいでしょう。またInstagramの新しいテキストアプリとして2023年7月に登場したThreadsはまだまだ利用者が少ないプラットフォームです。競合が使ってない場合は他社との差別化につながります。Instagram内やFacebook内でもおすすめとしてThreadsの投稿が表示されるようになっているので、早いうちに活用することで認知獲得・フォロワー獲得につながるでしょう。8.定期的に投稿を行う週に数回ペースで定期的に投稿することで、フォロワー増加が見込めます。なぜなら更新頻度が低すぎるとフォローする必要性がないアカウントとユーザーに判断されてしまうからです。また、質の低い投稿を毎日投稿するとしつこいと感じてフォローを外されてしまう可能性もあります。そのため、質の高いコンテンツをコンスタントに投稿することが大事です。質の高い投稿を作って投稿するリソースが確保できるのであれば、毎日投稿しても問題ないと言われていますが、長い目で運用することを重要視してください。「週に2回以上を目安にして投稿する」など、無理のない範囲で継続的な情報発信の目標を決めておくことをおすすめします。9.3秒で相手の興味を惹きつける一般的に、ユーザーは始めの3秒で、投稿を見続けるか、離脱するかを決めると言われています。人の初対面の印象が3秒で決まるのと同じ原理です。ファーストビューが悪ければユーザーは興味を持ってくれないため、フィード投稿の場合は目を惹きつけるタイトル、リールの場合は初めのキャッチを大事にしましょう。10.フォロワーがアクティブな時間を狙って投稿するフォロワー数を増やすためには、ターゲットの属性がアクティブな時間帯にアプローチする必要があります。例えば、営業職に務めるサラリーマンをターゲットにするのであれば、朝の通勤の時間やランチ時、夕食後の休息時間にSNSを見ていることが予想できます。一方で主婦層をターゲットにしている場合は、子どもを保育園に預けている時間帯やランチ時、子どもを寝かしつけた後の夜の時間などに投稿することで見てもらえる確率が高まります。自社のターゲット層がどんな行動パターンを持っているかを調査した上で、投稿時間を決めてフォロワー数増加につなげましょう。11.Instagramキャンペーンを実施するフォロワーを増やす手段として、Instagramキャンペーンの実施があります。フォロー&コメントなどを条件に参加できるプレゼントキャンペーンなどを実施することで効率的にフォロワー獲得ができます。キャンペーン投稿でエンゲージメントが増えることにより幅広い層にリーチでき、結果的にフォロワーの大幅増加も見込めるでしょう。一方でプレゼントや特典だけが目当てのフォロワーも増加してしまうので、その点は注意が必要です。参加条件を絞るなどの工夫を行った上でInstagramキャンペーンを実施してみてください。キャンつくではこれまで500社以上のInstagramキャンペーンの支援を行ってきました。下記にて実際の成功事例をぜひご確認ください。【2024最新版】Instagram(インスタ)キャンペーンの成功事例15選|効果・実施手順・注意点も解説!12.インフルエンサーマーケティングを実施する予算に余裕がある場合はインフルエンサーとのタイアップ投稿もおすすめです。トップインフルエンサーを起用するとコストもかさむため、まずは自社アカウントとの関連性の高いマイクロインフルエンサー(フォロワー10万人以下のアカウント)やナノインフルエンサー(フォロワー1万人以下のアカウント)を起用してみてください。インフルエンサーとのタイアップ投稿を実施する際は企業イメージを守るためにもしっかりとステマ規制対策も行ってください。ステマ規制に関しては下記にて詳細をご確認いただけます。>>【10月施行】ステマ規制とは?事例から学ぶ正しい対応と回避のポイント失敗例から学ぶInstagram運用におけるポイントたくさんのInstagramアカウントが成長していく過程を見てきた筆者ですが、それと同時に多くの伸び悩んでいるアカウントも見てきました。そしてそれらの失敗例から、Instagram運用において欠かせない3つのポイントを見つけたのでご紹介します。フォロワー数以外の目標も設定する質の高いフォロワーを集める応援したいと思ってもらえる投稿をする各ポイントごとに解説します。フォロワー数以外の目標も設定するInstagram運用は長く続けることが最も大事なポイントです。すぐにフォロワー数が増えるわけではないので、長い目で運用を続ける必要がありますが、運用時はどうしてもフォロワー数で一喜一憂してしまうでしょう。そのため、長い期間、前向きに運用を続けるためにも、フォロワー数以外の指標も目標に設定することをおすすめします。具体的には、毎週3回投稿する、フォロワー外リーチ率7割以上を全リール投稿で目指す、などの数値目標をフォロワー数以外にも設定してみてください。質の高いフォロワーを集めるフォロワー数を増やすことも大事ですが、それ以上に大事なことは質の高いフォロワーを獲得することです。フォロワー数が多いのにも関わらず、商品を紹介しても全く売上につながらないアカウントをこれまでたくさんみてきました。質の低いフォロワーでは売上につながりません。逆にフォロワー数が少ないアカウントでも、しっかりと商品購入に誘導できているアカウントもあります。また質の低いフォロワーが多いと、エンゲージメントも下がるためアカウントの成長が鈍化します。なお、フォロワー数を追い求めてフォロワーを買うことはアカウントの成長にもつながらず、商品購入にもつながらないのでやめておきましょう。応援したいと思ってもらえる投稿をするInstagram運用において炎上商法はもってのほかです。炎上させることで一時的に露出は増えるかもしれませんが、会社のブランディングに大きなダメージとなります。炎上商法は長期的メリットがゼロであることを忘れないようにしてください。また、政治や宗教などセンシティブなトピックは投稿で扱わないようにすることをおすすめします。加えて、常に、自分本位になっていないか、誰かの役にたつ情報を発信できているかを意識しておきましょう。フォロワーと適宜コミュニケーションを取りながら投稿内容を調整し、応援したいと思ってもらえるアカウントを育てましょう。専門家のまとめInstagramは今後も引き続き主要SNSとして日本で利用され続けることが予想されます。そのため企業は、リールやストーリーをうまく活用しながらフォロワーを増やし、長期的な視野をもって運用していくことが大切です。Instagramキャンペーンを活用すれば、通常のSNS運用よりもフォロワーやエンゲージメントを効率的に伸ばせます。ただし、Instagram(インスタ)キャンペーンは、企画と業種の相性の良し悪しがあるため慎重に進めなければなりません。キャンペーンの実施を考えている方は3,500件以上の支援実績をもつキャンつくにぜひ一度お気軽にご相談ください。▼関連記事【2024最新版】Instagram(インスタ)キャンペーンの成功事例15選|効果・実施手順・注意点も解説!