口コミマーケティングとは、口コミを活用して商品やサービスの認知を広げるマーケティング手法です。 商品との利害関係がない第3者が発信する口コミは、消費者の信頼を得て、購買意欲を高めやすくなっています。
本記事では口コミマーケティングの手法や導入企業の事例、注意点を解説しています。お読みいただくことで口コミマーケティングの実施方法を理解していただけますので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 口コミマーケティングとは
- 口コミマーケティングの手法を紹介
- 口コミマーケティングが求められる背景
- 口コミマーケティングの4つのメリット
- 1.様々なチャネルを活用できる
- 2.消費者に受け入れられやすい
- 3.費用対効果が高い
- 4.企業や商品のブランド価値が上がる
- 口コミマーケティングのデメリットは「炎上」
- 口コミマーケティングの成功事例5選
- 1.雪国まいたけ
- 2.新潟レストランウィーク2023
- 3.SALONIA(サロニア)
- 4.Jリーグ
- 5.エアトリ
- 口コミマーケティングを成功させる3つのコツ
- 1.コンセプトを明確にする
- 2.自然に口コミが広がる仕組みを作る
- 3.リスクへの理解と対策をしておく
- 口コミマーケティングの2つの注意点とは
- 1.ステルスマーケティングをしない
- 2.自社に合った協力者を選ぶ
- まとめ
口コミマーケティングとは
「口コミマーケティング」はバズマーケティングとも言い換えられ、消費者の口コミを通じて、商品やサービスの認知を広げたり、購買を促進させるマーケティング手法です。 口コミは商品を実際に使用した消費者が発信するため、「同じ消費者から信頼を得やすい」という口コミマーケティングならではの有効性があります。
広告と違って商品との間に利益関係がないため、口コミで商品やサービスを使用した「良い体験談」を知ったユーザーは、疑うことなく「購入してみよう」という気持ちになりやすいです。
ショッピングサイトやグルメ情報サイトなどで、良い口コミが多数集まっているお店を選ぶのも、その心理からきています。 また、初めて目にするブランドの購入の決め手について実施したアンケートでは「口コミの評価が決め手となった」と回答した方が54.2%と半数以上でした。
このように口コミマーケティングは、消費者の口コミを通じて商品の認知、売り上げに大きく貢献するマーケティング手法となっています。
口コミマーケティングの手法を紹介
口コミマーケティングは「バズマーケティング」と「バイラルマーケティング」の2種類の手法があります。 バズマーケティングとは人為的にクチコミを発生させる企画をして、商品やサービスの特徴や感想などを短期間で周りに広めていくマーケティング手法です。
またバズ(buzz)とは「ハチがブンブン飛ぶ音」という意味があり、噂が拡散される様子を表わしています。 バズマーケティングは、ブログ、SNSといったweb上のコミュニティで主に活用されており、当メディアを運営するピクルスでもこれまで診断コンテンツとSNSを掛け合わせたキャンペーンを実施し、口コミを大量に生産させてきました。
♦SNSキャンペーンで診断コンテンツを活用した事例♦
西尾維新『混物語』発売記念「混物語拾陸診断」 西尾維新著「混物語」発売を記念した診断コンテンツ&Twitterキャンペーン。 用意された24個の質問に対してユーザーが回答すると、どの混物語キャラクターと相性が良いのか診断結果で表示されます。その診断結果をSNSでシェアすることで、SNSキャンペーンに参加できる仕様です。 リプライではキャラクターからメッセージが届くため、複数回挑戦するファンが多く、公開後すぐSNSトレンドにあがりました。
このように、診断コンテンツとSNSキャンペーンの組み合わせはバズマーケティングに効果的です。 具体的な内容については下記記事をご覧ください。
SNSキャンペーンで診断コンテンツを活用する方法とは?メリットや事例を解説
診断型キャンペーンの詳細についてはこちら。
もう一方の手法であるバイラルマーケティングも、口コミを発生させて認知を広げていく点は同じですが、バズマーケティングとの違いはその「広がり方」です。
バイラルは「ウイルス性の」という意味があり、その名の通り人から人へ、自然に口コミが広がるように仕向けるのがバイラルマーケティングの手法です。
webサイトのページ下部にある「友達に教える」「メールで教える」というボタンを押すことで、記事や商品などの認知が増えていく事象などがこれに当たります。
バズマーケティングは短期的な拡散を狙う手法に対して、バイラルマーケティングは中長期的に拡散されるかたちとなるため、その戦略は重要になってきます。
口コミマーケティングが求められる背景
ひと昔前のプロモーション方法は「広告」や「メディア出演」「小売店」などが主流でしたが、スマートフォンの普及により、消費者はweb上でいつでも第3者による口コミを調べたり自身も投稿したりできるようになりました。
そうした背景があり、企業は消費者の動向に合わせて新しいマーケティング手法を取り入れなければならず、web上の「口コミマーケティング」が求められるようになっていきました。
口コミマーケティングの4つのメリット
口コミマーケティングの4つのメリットは以下の通りです。
様々なチャネルを活用できる
消費者に受け入れられやすい
費用対効果が高い
企業や商品のブランド価値が上がる
一つずつ解説します。
1.様々なチャネルを活用できる
口コミはテレビCMや広告、SNSなど様々なチャネルから情報を拡散することが可能なため、今まで訴求できていなかったユーザーにもアプローチができます。
口コミマーケティングは特にSNS上で効果を発揮しますので、自社でもTwitterやInstagramを活用して実施してみたいとお考えの方は、下記のキャンペーン企画診断をお試しください。
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2.消費者に受け入れられやすい
口コミマーケティングは消費者による口コミを活用するため、同じ消費者に受け入れられやすいメリットがあります。
商品やサービスの提供元である企業の宣伝は、少なからず消費者に「売りたいからだろうな」と思われてしまいますが、第3者である消費者は商品やサービスの間に利害関係がないため、同じ消費者の信頼を得やすく受け入れられやすい傾向にあります。
そのため、口コミが多ければ多いほど、認知が広がる上に、その企業や商品に対する「信頼度」も高められていきます。
3.費用対効果が高い
口コミマーケティングは、テレビCM、チラシ、SNS広告運用などの宣伝に比べて費用対効果が高いというメリットがあります。
口コミマーケティングはSNSと企画があれば始められるため宣伝費用をおさえられるうえに、拡散に成功すれば、その後は消費者自身が宣伝活動(口コミ)をしてくれます。 その後も口コミが口コミを呼び、加速度的に情報を広げられる可能性があります。
このように口コミマーケティングで情報を拡散することができれば、宣伝費用をおさえながら高い効果を得ることができます。
4.企業や商品のブランド価値が上がる
先述した通り、口コミを見た消費者はその商品やサービスに対して既にある程度信頼が高い状態になっています。 口コミが増えればそういった消費者が増え、企業や商品に対して愛着を持ってくれる消費者の増加に期待できます。
そうなれば「○○を買う時は○○にしよう」と、消費者が自然と自社を選んでくれるようになるでしょう。 よって口コミマーケティングは自社のブランド価値が上げられるマーケティング手法といえます。
口コミマーケティングのデメリットは「炎上」
口コミマーケティングは、消費者が発信する情報(口コミ)の内容は操作できないため、こちらの意図とは違う内容を拡散されてしまう可能性があります。
ある大手ファストフード会社が「幼い頃の○○(店名)の思い出」というテーマでTwitterに投稿を呼びかけるキャンペーンを行ったところ、クレームなどの良くない思い出ばかり投稿されてしまいました。 素敵なエピソードが集まることを期待した企業の意図とは正反対な結果となってしまったのです。
悪い口コミほど広がりやすく「炎上」というリスクも高まりますので、口コミマーケティングを行う際は、信頼できる企業に相談するとよいでしょう。 ピクルスではSNSキャンペーン3000件以上実施の実績があります。(一部を下記画像で紹介)さまざまな業界の成功事例を知っているため、安心して相談できますよ。
口コミマーケティングの成功事例5選
口コミマーケティングの成功事例として、以下の5つを紹介します。
雪国まいたけ
新潟レストランウィーク2023
SALONIA(サロニア)
Jリーグ
エアトリ
自社で口コミマーケティングを行う際の参考にしてください。
1.雪国まいたけ
まいたけ、エリンギなどを販売する株式会社雪国まいたけは、株式会社マルコメと共同で「雪国まいたけ・マルコメ製品詰合せをプレゼント」するTwitterキャンペーンを実施。
応募条件としてユーザーに「まいたけを使った料理で作りたいメニューを選択」するように呼びかけました。 メニューを「食べたい!」と思わせることで参加者を増やし、その投稿をみたユーザーがまた投稿するという口コミ効果をうまく利用して2,298件の引用リツイートを獲得しています。
2.新潟レストランウィーク2023
「新潟レストランウィーク2023」とは新潟県が誇る「にいがたの食材」の魅力を発信するキャンペーンです。 新潟レストランウィークの認知度向上のため、Twitterでもキャンペーンを実施。
プレゼントに新潟県の代名詞ともいえる「お米(新之助)」にすることで、新潟のお米のファンや、食べてみたいというユーザーから「新潟のお米は美味しい」「新潟のお米食べてみたい」といったコメントをもらい、宣伝に成功。
さらに、プレゼントのお米(新之助)を食べた方からの「美味しかった」の口コミもあり、ユーザーをうまく誘導させられているキャンペーン事例となっています。
3.SALONIA(サロニア)
ミニマル美容家電ブランドSALONIAを提供する株式会社I-neは「FIRST BEAUTY PROJECT」としてTwitterキャンペーンを実施。
キャンペーンの投稿に商品を実際に使用しているショート動画を掲載し、ユーザーの興味をひいて商品をアピールしました。 動画内のモデルが綺麗になっていく様子を見せることでユーザーに「使ってみたい」と思わせることに成功しています。
また、既にSALONIA製品を利用しているユーザーの「自分はすでに使っている」「すごく良かったよ!」と話したくなる心理も刺激し、良い口コミを生んでいました。
4.Jリーグ
日本を代表選手が集まるサッカー選手が集まるJリーグでは、以下のようなSNSキャンペーンを実施しました。
会場配布限定のJリーグカレーを賞品にすることで、多くのJリーグファンが応募し、キャンペーン開始後わずか3時間で1,500件のリポストを獲得しています。当選したユーザーは嬉しさからカレーの口コミをしてくれる可能性が高いため、次回のキャンペーンでも大きな効果を得られるでしょう。
5.エアトリ
オンライン旅行会社エアトリは、以下のようなキャンペーンを実施しました。
企業イメージに適した賞品(トリュフ)を採用することで、エアトリが獲得したいターゲット層にリーチしています。画像と動画をうまく活用することにより、開始2時間程度にも関わらず約2,000件ものリポストを獲得しています。
口コミマーケティングを成功させる3つのコツ
口コミマーケティングを成功させるために、以下の3つのコツを実施することをおすすめします。
コンセプトを明確にする
自然に口コミが広がる仕組みを作る
リスクへの理解と対策をしておく
口コミマーケティングの実施を無駄にしないためにもチェックしておきましょう。
1.コンセプトを明確にする
口コミマーケティングを行う前に、コンセプトを明確にしておきましょう。 「ターゲット」や「その商品を使ってどうなって欲しいか」といったコンセプトが不明確だと、うまく口コミが広がりません。
ユーザーは「自分に関係ない」「興味がない」情報には反応してくれませんが、「働くママにワンプレート食品で料理時間を短縮し、楽してほしい」といった明確なコンセプトがあれば、ターゲットである「ワーキングマザー」から口コミを得られるでしょう。 このように、口コミマーケティングを行う際には明確なコンセプト設定が重要になります。
2.自然に口コミが広がる仕組みを作る
口コミマーケティングは消費者に「誰かに教えたい!」と思わせ、自然と宣伝してくれるように働きかける必要があります。
口コミをして欲しい消費者に特典やメリットを提供して口コミを広げてもらったり、いい意味で期待を裏切る仕掛けをして「すごい!紹介したい!」と思わせる工夫が必要です。 自然に口コミが広がる仕組みを作ることが、口コミマーケティング成功のコツとなります。
3.リスクへの理解と対策をしておく
口コミマーケティングは費用対効果が高く魅力的なマーケティング手法ですが、リスクも伴います。 先述の通り意図しない内容が広がる可能性がありますし、口コミマーケティングが成功したとしても、良い口コミだけ集まるという訳ではありません。
そういったリスクがあることを理解したうえで実施するようにしましょう。 ネガティブな口コミに対して準備することでブランドイメージを守ることができるので、事前に対策を考えておくことが大切です。
口コミマーケティングの2つの注意点とは
口コミマーケティングを行う際は以下の2点に注意しましょう。
ステルスマーケティングをしない
自社に合った協力者を選ぶ
順番に解説します。
1.ステルスマーケティングをしない
ステルスマーケティングはステマとも呼ばれており、消費者の広告や宣伝であることを明記せずに、口コミや宣伝活動を行うことです。
企業側が一般消費者として好印象な書き込みや口コミをしたり、芸能人やインフルエンサーに依頼して宣伝してもらうことなどが該当します。
※芸能人やインフルエンサーが自ら宣伝する場合は問題ありませんが、企業が依頼する場合は必ず「宣伝」や「PR」の文字を記載しなければいけません。
消費者を欺く行為は大きく信頼を失いますので、口コミマーケティングをおこなう際は真摯に取り組んでいきましょう。
2.自社に合った協力者を選ぶ
口コミマーケティングはマーケティング支援会社などの協力者の力を借りて行うことで、良い結果を出しやすくなります。
しかし自社に合った協力者でないと、自社の価値観や意向のすり合わせがうまくいかず、企画が失敗してしまう可能性も。 協力者を選ぶ際は事前にしっかり話しをしたうえで決定することで、ミスマッチを防ぐことができます。
ピクルスではzoomで無料相談を行っており、自社の商品の良さをユーザーにどう伝えるべきかなどの相談が可能です。 市場分析やペルソナ作成等の上流設計もできるので、顧客のニーズと商材の魅力を紐付けた提案をしてくれるでしょう。
ピクルスは大手企業との取引実績も豊富で信頼できますので、口コミマーケティングをお考えの方は相談してみてはいかがでしょうか。
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まとめ
口コミマーケティングは消費者の口コミを通じて商品やサービスを広めるマーケティング手法で、現在はスマートフォンの普及によりweb上の口コミマーケティングがより一層求められています。
口コミは内容まで操作できないため、意図しない口コミが発生するリスクはありますが、効果的に行うことで低コストで高い効果を得ることができる魅力的なマーケティング手法です。
ピクルスでは、診断コンテンツ作成サービス「ヨミトル」とSNSキャンペーンツール「キャンつく」を組み合わせた診断キャンペーンの企画を行っています。診断コンテンツとSNSキャンペーンは相性が良く、口コミを多く発生させることが可能です。
口コミマーケティングを利用した実際の事例については以下の記事で紹介していますので、ぜひあわせて参考にしてみてください。